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セキュリティ・リスク管理
医療情報システムの安全管理ガイドライン第7.0版への向き合い方
掲載: サン・スマイル
日々の業務において、医療情報システムの更新通知を前に「これを今すぐ実行すべきか」と迷う場面は少なくありません。特にレセコンや電子カルテといった基幹システムに関わる端末では、安易な判断が業務停止を招くのではないかという不安が先立ちます。
厚生労働省が令和8年6月に公開した「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」第7.0版は、こうした現場のセキュリティ対策を支える重要な指針です。今回は、この最新版の概要と、現場で迷いやすい更新対応の考え方について整理します。
概要
「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」第7.0版が公開されました。本ガイドラインでは、医療機関および薬局が優先的に取り組むべきサイバーセキュリティ対策がチェックリストとして統合されています。現場担当者は、この指針に基づき自施設のシステム運用を見直すことが求められます。
最新ガイドラインの構成とチェックリストの統合
今回の改定では、概説編から保守委託機関編まで、医療情報システムの管理に関する広範な指針が示されました。特に注目すべきは、これまで医療機関と薬局で分かれていたチェックリストが「医療機関・薬局におけるサイバーセキュリティ対策チェックリスト」として一つに統合された点です。
この変更は、医療機関と薬局で求められるセキュリティ対策の基本項目が同一であるという認識に基づいています。あわせて作成されたマニュアルを参照することで、チェックリストを用いた確認の実効性を高めることが推奨されています。
更新判断における現場の悩みと対応の視点
例えば、業務端末にOSやソフトウェアの更新通知が表示されているものの、職員が「基幹システムに影響が出るかもしれない」と判断を保留し、結果として放置してしまう場面が想定されます。ガイドラインは遵守が求められるものですが、個別のシステム環境への影響を考慮した運用計画は各施設の責任となります。
担当者の推測だけで対応を止めるのではなく、まずは利用している製品名と更新内容を照合することが重要です。一般のパソコン向けの手順を、医療機器や専用の業務端末にそのまま適用することは避けなければなりません。不明な点は契約先の事業者へ確認し、対応の可否を計画に落とし込む姿勢が求められます。
事業継続計画(BCP)への反映と情報共有
ガイドラインでは、サイバー攻撃を想定した事業継続計画(BCP)の策定も求めています。これに関連して、BCP策定のための確認表や手引き、ひな形も公開されています。更新対応においても、単なる作業の是非だけでなく、万が一の不具合発生時に業務をどう継続するかという視点が不可欠です。
日々の運用では、対応が難しい場合であっても「放置」という結論を避け、理由を記録した上で管理担当者間で共有することが大切です。製品ごとの更新情報や、事業者への確認結果を院内メモとして整理しておくことが、突発的な事態への備えとなります。
まずは公開されたチェックリストに目を通し、自施設の現状と照らし合わせることから始めてみてください。ガイドラインの活用は、一度で完結するものではなく、継続的な確認の積み重ねが重要です。
参考資料
この記事は一般的な運用の解説です。例は想定例です。制度条件・手順は公式資料で確認してください。確認日:2026年10月18日